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没イチの会を知っていますか? 〜誰も書かなかった葬儀のお話〜 [葬儀]

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歌う葬儀屋のイタゾーです。

皆さんは“バツイチ”ならぬ“没イチ”という言葉をご存じでしょうか?

配偶者に先立たれ、単身になった人のことを指します。そして2年前、同じ境遇の没イチ同士が集まり、明るく笑顔で交流を深める

「没イチの会」

が結成されました。現在はテレビでも特集が組まれるなど、話題を呼んでいます。

<<没イチの会が発足>>
「65歳以上の没イチの数を見ると、女性は約720万人もいるんです。そんなに多いなら、“没イチ”同士をつなげたい。そう思って、定期的に飲み会を開催し、亡くなった配偶者のぶんも楽しむことができる会を作りました」

そう語るのは、発起人の第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部の小谷みどりさん(48)。

彼女は、50歳以上のシニアを対象に再チャレンジをサポートする、立教セカンドステージ大学で“死生学”を教える講師です。’15年6月、同大学で小谷さんの講座を受講する生徒やOB、OGの中で、配偶者を亡くした7人で発足したのが「没イチの会」。現在、小谷さんのほか、50〜70代のメンバーが11人(男性6人、女性5人)いる。


「私自身も、6年前に夫と死別しています。伴侶がいれば、どちらかが先に亡くなります。つまり、残された方は必ず“没イチ”になるわけです。ところが、死別した人に対してかわいそうという世間の目がずっと付きまとう。この偏見を変えていきたいとずっと思っていました」(小谷さん・以下同)


朝起きたら、心臓が止まって亡くなっていたという小谷さんの夫(享年42)。前日までまったくどこも悪くなかったのに、何が原因で心臓が止まったのかいまだにわからないといいます。


「6年がたちましたが、いまも夫が死んだとは思っていません。だから悲しくもないんです。周りの方々からは、“悲しいですね”“かわいそうですね”と言われますが、まったく悲しくないので違和感がある。ずっと出張に行っているという感じですね」

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<<違和感のある〝離死別〟という言葉>>
夫の死後、小谷さんが最初に違和感を覚えたのが、「離死別」という言葉だった。書類などで婚姻関係をチェックする欄に「既婚」「未婚」「離死別」の3つがある。離婚と死別はまったく違うのに、同じ扱いになっていることに疑問を感じたのだという。
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「離婚と死別が同じようにされている割には、“バツイチ”は明るく言えるのに、“没イチ”はかわいそうな人のイメージ。たとえば、夫と死別した配偶者が、奇麗にお化粧をして明るい表情で出かけたとします。それを近所の人が見たら、“あの人、旦那さんが死んだばかりなのにね〜”となるんです。
つまり死別の場合は、周りから悲しい姿を強要されるんですね。それも夫婦仲がよいという評判が高ければ高いほど強要される。世間にはまだそういう風潮が根強く残っているんです」



“没イチ”という言葉がこれからどんどん世間に浸透していくことで、多くの人が“バツイチ”のように明るく普通に使える社会になるーー。

小谷さんは、そうなれば偏見がなくなると考えます。



「だから『没イチの会』は、悲しい人は入会できません。死別を思い出して泣いたりする人もダメ(笑)。年齢やどのような死別のされ方をしたかはそれぞれ違いますが、みんな死別を経験しているという共通意識がある。
だから普通は聞けないようなことでも、明るくざっくばらんに話せる。自分1人だけではないという安心感がある。これが大事なのです」


世間の教訓としてよく使われる言葉に“その人の死を無駄にしない”というものがありますね。葬式に参加するたび、友人などを亡くすたび、そう思う人も多いでしょう。

しかし、小谷さんの解釈は、“その人が生きてきたことを無駄にしないために、その人と共に2倍楽しく生きる”ということなのです。

<<〝悲しい〟と〝寂しい〟は違う>>
「『没イチの会』は、亡くなった伴侶の愚痴なんかも明るく話せる環境なので、みんなで慰め合ったりもします。ただし、みんなが悲しんだりするための会ではありません。入会条件は、ポジティブであること。たしかに“没イチ”になると寂しいかもしれません。
でも“悲しい”と“寂しい”は違います。できれば、地域ごとに『没イチの会』のようなコミュニティを作れるのが理想なのですが……。でも、そういうムーブメントを起こす火付け役になることはできると思っています。それが私の役割。亡くなった人のことを忘れずに明るく楽しく。そう思える世の中に近づいていければいいな、と」



配偶者との死別は大きな悲しみに変わりありません。ただ、考え方ひとつで、その後の人生の充実感は大きく変わってくるのかもしれない。

私も『没イチの会』を念頭に置いて。これからも葬儀に関わっていきます。
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様々なご家族 〜誰も書かなかった葬儀のお話〜 [葬儀]

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歌う葬儀屋のイタゾーです。
今回は『様々なご家族』ということで、
私が葬儀の場で出会った家族模様を紹介します。

本当にたくさんのご家族と出会ってきました。
まずは話さないと、何も進みません。どんな葬儀にするか、親族は何人か、予算は・・?
そんな家族のお話です・・

<<いろんな家族がある>>


長く葬儀に携わると、いろんなご家族に出会います。

みなさんがみな人生での一大事にあたり、大慌てする方もいれば、用意万端で臨む方もいらっしゃいます。
すぐには葬儀をしたくないんだと、意図的に葬儀を数日延ばす方や、
納骨をしたくないとおっしゃって、
奥さんのお骨を最低一年は家に置くというご主人もいらっしゃいました。

<<オリジナルの趣向で葬儀>>


最近は仏式葬儀にこだわらない方が増えており、オリジナルな趣向でお見送りするケースが増えています。
生前にお好きだった音楽をかけたり、プロの演奏者を呼んで生の演奏で献奏を差し上げたりします。

絵を描くのがお好きで、ご自身の自画像があったので遺影の代わりにそちらを飾った方もいます。

結講前から『3D遺影』が出来ると思ってましたが、3Dはまだ出てきません。
ご家族が故人を3Dでまで見たいとはならないのですかね(笑)

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<<葬儀場に思い出コーナーを作成>>


私は生前のことを伺って、人となりを私なりに掴んだら、それを思い出コーナーなどに投影させます。
ゴルフが好きだったと聞けば、フェアグラウンドのイメージを作り、思い出の品物をお飾りします。
海釣りが好きだったと聞けば、海をイメージした幕に船を浮かべて愛用の釣竿を飾ります。

この辺は完全に感覚なので、言葉ではうまく説明できません。
基準になるのは
「自分が家族だとして、されて嬉しいこと」
となります。自分がされて嬉しいなら、人にも大丈夫だろう、という判断です。
この基準は間違ってはないと確信しています。

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<<一億人いれば葬儀も一億通り>>


一億人の人口がいれば、一億通りの葬儀があるのです。Aさんに通じたからと必ずBさんにもそれが通じるとは限りません。
そこは各葬儀・各ご家族ごとにアレンジが必要となります。

これからも喪主様の意向を汲みながら、寄り添う葬儀を差し上げたいと思います。

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喪主挨拶は聞きます(例文つき) 〜誰も書かなかった葬儀のお話〜 [葬儀]

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歌う葬儀屋、イタゾーです。

今回は『未来の喪主のための実践編』としてまして、

葬儀ではたいてい行なうであろう

『喪主挨拶』

について書きたいと思います。


喪主の挨拶はどんなタイミングで、何を話したらよいのか・・

数千回は喪主の挨拶を聞いたと思いますので、

私の経験も踏まえて、どんな喪主挨拶がよいのか?

考えていきたいと思います。


<<喪主挨拶、絶対聞きます>>



喪主挨拶のタイミングとしては、出棺の前が多いと思います。

“お花入れ”と言って、故人が収められた柩のなかにお花を手向けていただき、

ご対面しながら思い出の品物なども入れていただき、柩のフタを閉めます。


故人に近いご身内が祭壇を背にして立ちます。

喪主が持つのは位牌です。

次に近い人が写真を持ちます。

この時に花束をその次に近い人にもってもらう葬儀屋もあります。


式場の大きさや会葬者の数により、マイクを使う場合もあります。

ご家族に対峙する形で会葬者が揃います。喪主挨拶はこのタイミングです。

目の前に会葬者が揃いますので、皆さん間違いなく聞いています。


『喪主挨拶』と言っておりますが、必ずしも喪主がやる必要は無く、

代わりに別の方が行なうこともあります。喪主は悲しみのなかにいますので、

お子さんが代理でされたり、故人を良く知る親族がされることもあります。


大きな葬儀では葬儀委員長をたてることがありますので、

葬儀委員長が挨拶の中で、どのような経過で亡くなったのかなどを先に話すこともあります。


<<喪主挨拶の内容は大きく二点>>



・亡くなるまでの経過

・来てくれたことへのお礼


この二点が、喪主が挨拶で話す主なことです。


亡くなる経過に関しては、話したくない/話しづらい事情もあるかもしれないので、

あまり深く考えなくて良いかと思います。無理のないところで話せば十分です。

極論を言えば、もう一つの『お礼』だけでも言えば良いのです。

あまりに感極まってしまい、用意してきた文句もすべて飛んでしまい


「ありがとうございました」


のひと言だけを絞り出した挨拶が、とても良かったこともあります。


美辞麗句を並べるよりは、そういった心を込めた挨拶も良いですね。


<<喪主挨拶、あまり長くてもNG>>



挨拶は3〜5分がベストです。

すぐそこに霊柩車が待機しています。火葬の時間も決まっています。

そこに来て長い挨拶が始まってしまうと、私たち葬儀屋は時間の工面を画策します。

交通整理の人員を増やしてスムーズな出棺の段取りをします。


挨拶する方はそんなことわかりませんから、用意された文章を読まれています。

長い挨拶をされる喪主様はあまりないですね。親族のおじさんなどがやると長かったりします。

長い挨拶は、始まってまもなく分かります。接続詞の使い方でピーんと来ます。

思いつきで話されると長いですね。出来れば原稿を用意して下さると有難いです。


きちんと内容のある長さだと良いのですが、たまになんだかわからないけど長い、というのもあるのです。

お客様もさすがに飽きてきます。「長いよ〜」なんてぼやきも出ることも・・


長い挨拶が始まると、我々葬儀屋は

「早く終って・・」

と、心の中で念じています。


打ち合わせの際に、ご希望の方には挨拶の例文をお渡ししますので、相談されるとよいです。

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<葬儀 喪主 挨拶例文1>

※ご葬儀に親族などしかおらず、シンプルに終えようと思う場合

皆様、本日はご多用の中、父●●の葬儀・告別式にご参列をいただきまして誠にありがとうございます。

皆様にあたたかく見送られて旅立つことができ、故人も非常に喜んでいると思います。

また、生前の皆様のご厚誼につきましても、遺族を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。

今後とも、亡き父同様のお付き合いとご指導のほどをよろしくお願い申し上げます。

本日は、誠にありがとうございました。


<葬儀 喪主 挨拶例文2> 

※故人友人などもいる中、故人の生前の様子などを伝える場合

皆様、本日はお寒い中、父●●のためにお集まりいただきましてありがとうございました。

皆様ご存知の通り、父は何よりも人とのつながりを大切にする人でした。

社交的で、晩年も趣味のゴルフやカラオケを楽しみ、

本日ご参列いただいたご友人の皆様と出かける週末を、いつも楽しみにしておりました。

しかし、一昨年の秋ごろから体調を崩し、入退院を繰り返すようになりました。

入院中も皆様が何度もお見舞いに来て下さったおかげで、

本人は退屈を持て余すこともなかったのだと思います。

そして、家族の見守る中、○月○日△時△分、眠るように息を引き取りました。▲歳の生涯でした。

もう少し元気でいてほしかったという無念さはありますが、


遺族といたしましては、苦しむこともなく、天寿を全うした安らかな顔だと思っています。

ここに改めて、生前いただきました皆様のご厚情に対して厚く御礼を申し上げるとともに

これからも、変わらぬお付き合いとご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

本日は誠にありがとうございました。


<葬儀 喪主挨拶 例文3> 

※長らくの闘病・療養生活の御礼を伝える

本日はご多用の中、夫●●の葬儀にご会葬いただき、誠井ありがとうございます。

夫●●は、○年○月より、持病である△のため、入院することとなりました。

本人も、もう一度家に帰りたいという思いでリハビリにも励み、

一事は快方に向かったことで家族一同喜んでおりましたが、

今年の夏から病状が悪化し、○月○日△時△分、▲歳の人生を終えました。

家族といたしましても未だに信じられないという思いがあり、

本人も子供たちの成長を楽しみにしておりましたので、無念だったと思いますが、

今後は家族で協力し、夫の分も歩んでいこうと思っております。

長い闘病生活の中で、皆様からいただいた数々の励ましのお言葉や

お見舞いの品・ご援助に、改めて御礼を申し上げます。

また、本日たくさんの皆様にお足を運んでいただき、本人も喜んでいると思います。

これからも変わらぬお付き合いとご指導をお願いし、挨拶と代えさせていただきます。

本日は誠にありがとうございました。

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エレベーター哀歌 〜誰も書かなかった葬儀のお話〜 [葬儀]

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(写真はイメージ)

歌う葬儀屋のイタゾーです。


最近はマンション住まいの方が増え、それに伴い

故人が家に帰れない(帰りづらい)状況も生まれています。


マンションに大概はある、あの“エレベーター”にも

葬儀屋が語り出すとなかなかの物語があります。

今回はそんなエレベーターの話を・・


<<エレベーターに棺が乗るかつい見てしまう>>



私が友人の家などのマンションでエレベーターに乗ると、ついつい

「このエレベーターに棺が乗るかどうか」

を見てしまいます。


別にそこで今後葬儀をやる予定もないのですが、つい見てしまいます。

職業病といって良いでしょう・・・


<<エレベーターの奥には隠し部屋がある!?>>



エレベーター(葬儀用語では略して“ベータ”と呼びます)には奥に若干広くなるスペースがあり、

ふだんは扉が閉まっています。

その扉の鍵を管理人さんなどから借りて扉を開け、そのスペースを活用して棺を乗せます。

“ナゾの奥の扉”なのです!!


スペースのないベータは棺を立てて入れるか、故人をいったん棺からお出しして

別々に階下へお運びしてまたお入れしたりします。


夏場などは棺に入れて防腐処置をしないと、お身体の損傷が早いのです。

柩は密封状態となるので、ドライアイスの効きが断然違います。


<<今の家屋は葬儀が出来るように作られていない>>



昔は葬儀も結婚式も自宅で行ないました。

大きな家には、襖を開けたら何十畳にも繋がる部屋がありましたね。


いまの家屋は葬儀が家で出来る想定で作られていませんので、

玄関から廊下から階段からエレベーターまで、すべての規格が棺サイズに合っていません。

いくら廊下が広いからといっても、直角に曲がる廊下だと棺は曲がれないのです。

(みなさんの想像以上に棺って大きいのです)


<<『開延長』ボタンが葬儀屋を救う>>


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『開延長ボタン』も重要です。エレベーターの“開く”の作動が長くなるボタンです。

葬儀屋は、あのボタンがあることで大変助かります。

普段みなさんが乗るときは何も気にされないでしょうが、我々がエレベーターを使う時、

これがあるとないとで気の遣い方が大きく違います。


棺は意外に重かったり、エレベーター内が狭かったりすると

棺を乗せるのに時間がかかる場合があります。

まだ作業の途中でドアが閉まると、棺に扉が当たる可能性があるのです。

それだけは避けなければなりません


『開延長ボタン』はその不安を一気に解消してくれます。

このボタンには何度も救われました。

すべてのエレベーターに付けて欲しいと思います。


<<斜めにしたら棺が乗る場合>>



棺を斜めにすれば乗るエレベーターがあって、故人をお入れしたまま斜めにしてご移動しました。

その場合、棺のフタが開かないように紐などで棺本体とフタを結んでしまいます。

斜めに運ばれて、故人もさぞびっくりしたかもしれませんね。


これからエレベーターに乗るときは

『奥の扉』と『開延長ボタン』に注目して下さい。

もし見つけて胸がキュンとしたら、あなたは葬儀屋になる素質がありますよ(笑)

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死亡診断書のウラ話 〜誰も書かなかった葬儀のお話〜 [葬儀]

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歌う葬儀屋のイタゾーです。

今回は『死亡診断書』の話をします。


この書類はそれはそれは大事な書類。

葬儀には無くてはならないものです。

『火葬許可証』と並ぶ、葬儀の二大重要書類と私は思います。


ではそれはどんな書類で、どのような役割を担っているのか・・

お読み下さい!


<<死亡診断書は最重要書類>>



人が亡くなると医師によって死亡診断書(入院履歴がない場合は“死亡検案書”)が発行されます。

それは大事な書類で、いつ/誰が/何処で/どのような理由で亡くなったかが記されています。

葬儀後の諸々の手続きに使ったり、生命保険などの申請にも必要な書類です。


基本的には、かかりつけ医が書きます。

その方の病状をよく知っていて、家族とも意思疎通がとれていることが理想です。


老人ホームなどの施設で亡くなった場合は、ほとんどの施設はかかりつけ医がいらっしゃるので

その医師が死亡診断書を書きます。

状況にもよりますが、大抵夜中であって医師がかけつけ、死亡確認をして診断書を書きます。


それが無理な場合は、翌日などに時間を指定されて、お迎えに行ったりもします。

その時刻には診断書が書かれているという訳です。


<<葬儀屋が代わりに区役所に提出>>



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葬儀屋はこの死亡診断書を所定役所に提出して、代わりに火葬できる書類=『火葬許可証』を発行してもらいます。

それがないと葬儀ができません。(葬儀と言うか、火葬が出来ません)

葬儀は土日祝日関係ありませんから、その時は“夜間窓口”で発行してもらいます。

死亡診断書には『死亡届』が並んであるので、死亡届も一緒に役所へ提出することになります。


いまよくある『格安葬儀』などは、この手続きをご家族にさせているようです。

そして結講、窓口で揉めてる光景を目にします。書類に何か不備があったのでしょう。


私たちはプロなので、何をどう書けば良いのか、どの窓口で何が必要でとすべて分かっていますが、

一般の方は『死亡診断書』の提出の仕方なんてわかりません。

書き方やハンコを押す場所も決まりがあるので、何かが出来ていなかったようです。


ご家族にさせることで葬儀屋の手間が減るので安い、というのでしょうが、

私は家族にさせるのは反対です。時間も手間もかかります。

私は、家族にはしっかり『葬儀』に向き合って欲しいと考えます。


<<火葬許可証が火葬には必須>>



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火葬する際は、葬儀屋がこの“火葬許可証”を火葬場に提出して手続きをします。

火葬場によっては前もってFAXで送ることもありますが、

現物は必ず当日に葬儀屋が持参します。


稀にこの火葬許可証を火葬場に持って来るのを忘れる葬儀屋がいます。

葬儀屋も人間です。

その際は、ほかの誰かに早急にもってきてもらうようです。

私も出棺のときは、この重要書類と火葬料などの経費を、

必ず持参するようにしています。


<<葬儀は死後24時間経たないとできない>>



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火葬は死後24時間以後と法律できめられています。

なぜ24時間後かというと・・

「生き返るかもしれないから」

と言われています。


めずらしい死因だったり、何かの事件等に関連する場合には希少性があるので、

すぐには火葬出来ないようになっているのでしょう。

少しは様子を見ましょうか、というところでしょうか?


たまに「すぐにでも火葬して欲しい」

と言われるご家族がいますが、無理なので念のため・・


<<大変なのは突然死/事故死>>



皆が皆、入院して病院で亡くなる訳ではありません。

事故に遭ったり、突発的な病気や何かの要因で亡くなることがあります。


事故なら不審な点がないか、警察の現場検証や検視が入ります。

たとえ自宅で亡くなったとしても、かかりつけ医がいない限りは誰も死亡診断書を書いてくれません。


自宅で急死されたとして、家人はびっくりして救急車を呼ぶでしょう。

しかしすでに回復の見込みがないと(=死亡)、救急隊員は警察に連絡します。

亡くなっていると、それ以上救急隊ではどうしようもありません。


警察は疑うのが商売ですから、家人の誰かが殺したのではないか(はっきりとは言いませんが)

捜査することから始まります。急死の場合、家人は悲しむ暇もありません。


事故死や突然死は、心身ともに本当に疲れ切ります。


警察から(地方にもよりますが)担当の医師、もしくは監察医務医に連絡が入り、

その先生方が“死亡検案書”を書いてくれて、それを葬儀屋が受け取ります。

ここまででやっと、第一章目が終わりです。

葬儀って物語はとにかく長いのです。


<<死亡の日付を間違えて書かれた>>



以前、こんなことがありました。

ある病院で患者さんが亡くなり、連絡をいただいて病院まで出向きました。


診断が終わり、故人の処置も済んで、お身体を預かりました。

ご自宅まで搬送し、ご安置した後に葬儀の打ち合わせ。

終ったその足で市役所へ向かい、“火葬許可証”の申請を行ないました。


すると・・・

「この書類では申請出来ない」

というのです。


診断書を書いた日付と、亡くなった日付が前後しており、

亡くなった前日に診断書が書かれたことになっていたのです。


すぐ病院へ連絡したら、

「日付を間違えて書いてしまいました」

と平謝り。

すぐ書き直していただき、無事申請を終えました。



私もそれ以来、診断書の日付を確認するようにしています。


病院の医師も『人間』でした、という話でした!チャンチャン!!

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誰も書かなかった葬儀のお話・・『霊柩車と命』編 [葬儀]

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歌う葬儀屋のイタゾーです。


今回は皆さんご存知の

“霊柩車”

の話です。


いつかは誰でもお世話になる車です。(なりたくないけど)

最近の霊柩車事情や、霊柩車ハプニング?など書いてみました。お読み下さい・・


<<霊柩車とはどういう車>>



みなさんが

『霊柩車』

と聞くと、想像するのはこんな車でしょうか??

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それともこんな感じかな??

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最近はこんな感じなのが都内では多く走っています。

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随分と地味になりましたねー


霊柩車は葬儀が終ると、式場から火葬場へお柩を移動するための車です。

数年前(2016年~2017年にかけて)、国土交通省からの許可を得ずに、白ナンバーの霊柩車を運行していたとして、

東京都や神奈川県の葬祭業者5社が、2017年5月に神奈川県警察から書類送検されました。


それ以来、火葬場サイドは

“必ず霊柩車を使って下さい”

と厳しくなり、基本的に出棺には霊柩車を使うのが現状です。


昔は派手な装飾の霊柩車が本流でしたが、最近は都内でも派手なタイプはあまり見かけなくなり、

バンタイプの“地味”なタイプのものが多くなりました。


<<霊柩車出発の際は通行を止める>>



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家族や友人知人たちとのお別れが済むと、故人を入れた柩を霊柩車にお乗せします。

お乗せする時は、親族の男性に手伝っていただくのが通例です。


柩って意外と重たいのです。なので男性陣が担ぎ、特に頭と上半身が重いので

若かったり力がありそうな方におつむ側を担当してもらいます。


式場から火葬場へ出発の時、我々葬儀スタッフが数名ほどが道に立ち、

左右から来る通行人や車を止めます。


スムーズに霊柩車や随行車両を出発させる為ですが、こういう時に限ってお年寄りが自転車に乗って来たり

イヤホンをした若者がスマホをしながらゆっくり歩いて来たりします。

そこは我慢のしどころ・・頃合いを見て一気に出発の合図を出します。


なかには変なタイミングで来る通行人もいたりしますが、

いつまでも待つ訳にもいかないので、タイミングを見計らって出発します。


<<死ぬことを知らない>>



車両を出している最中に、タイミング悪く通行人が来てしまう時は、

丁寧に説明して止まっていただくのですが、世の中には人の話を全く聞かない人がいます。

こちらはかなり手前から

「止まって下さい」

とお願いしてるのに、ズンズンこちらへ走ってくるのがたまにいます。


ああいった人間はきっと

「死ぬことを知らない」

のだと思っています。


知っていますか?人って死ぬんですよ。


核家族化が進み、おじいちゃんやおばあちゃんなどのお年寄りと一緒に住むのが少なくなった結果

みんな『死ぬことを忘れて』しまったのです。

だってお年寄り自身も、医学の発展などによって、すぐ死なせてくれなくなりました。


お年寄りが死なないのだから、若い連中が知るはずがありません。

霊柩車が出るってときに自転車片手運転して、スマホいじりながら下向いてやってきます。

耳にはイヤホン・・・もうどうしようもないです。


私はどういう言い方をすると人間は怒り、どういう言い方だと理解しやすいのか心得ていますので

相手を見て言い方を変えます。

言い方は絶対一緒ではありません。一緒なのは人間の心理だけです。

ただ、絶対的に「死ぬことを知らない」のだと思います。


<<死を知らないのは想像力の欠如>>



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いま若いお母さんなどは、例えばおじいちゃんのご遺体などに

自分の子供を会わせたりしません。

「あっち行ってなさい」

なんて行ったりしています。


馬鹿を言うなって思います。


人間の命は、いつかは果てます。葬儀はそれを教えてくれます。

人間のじかに亡骸を見て、触ったりして、悲しんでる親や周りの様子を見て、子供は


「ああ、死んだらこうなるんだ。周りはこうなるんだ」


って思うのです。幼かろうがなんだろうが、それは絶対感じるべきなのです。


「こんな風に親を泣かせてはいけないな」


って思ったり感じれば、大きくなってから自殺なんてしません。


だってそういうことを子供の頃に感じてるんですから。


<<死ぬくらいの気持ちでなら、何でもできる>>



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(写真はイメージです)

電車に平気で飛び込む連中。結果、何万人もの人が迷惑します。

私も何度か『身体』の収容にいったことがあります。線路上に部位が飛び散るんですよ。

運転手さんや居合わせた人が、どれだけイヤな気持ちになるのか・・

ここははっきりと、『大迷惑』と言っておきます。


あれも私からすれば、死ぬくらいのことができるなら何だって出来ると思います。

それくらいの意気込みで、生まれ変わった気持ちでやればいいのです。

絶対に分かってくれる人はいるのです。心を閉ざしてしまっているのです。

自分で自分を追いつめることはありません


<<死を知らなさすぎ。大人も子供も>>



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自分の意志とは関係なく、“死”は突然訪れます。

事故だってあるし、突発的な病気だってある。天変地異や自然の脅威をどれだけ感じてきたのか?


教育の場でもどんどん教えなければいけません。一番の必須科目ですよ。

親や周りの大人だって教えなければいけません。「人って死ぬんです」って教えないと。

でなければ思いやる心が生まれませんよ。


で、言われた方は「うるないなー」とか思いながらも

“限りある命だな” とか

“いつかは自分も歳をとるのだから、優しくしよう”

とか勝手に思いますよ。


葬儀の場は最高の『社会教育』の場なのです。

これ以上、命を教えてくれる場所は、ない。

あったら逆に教えてもらいたいです。


霊柩車が式場から出ようとしてたら、気持ちを大きく持って道を譲ってあげて下さい。

相手が全然知らない人でも、合掌してお見送り下さい。そこに居合わせるだけで“縁”なのです。

きっと心に変化があると思います。

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誰も書かなかった葬儀のお話・・『百歳を超えた親』編 [葬儀]

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歌う葬儀屋、イタゾーです。


今日は実際にあった話を元に

『高齢社会』について

私なりのアプローチをしてみたいと思います。


皆さんにも考えるきっかけになっていただけたらと思います・・


<<百歳を超えても生きる親>>



ある時、亡くなったと連絡が入り、夜中にお迎えに行きました。


お迎えは大抵病院か老人ホームなどの施設が多いのですが、

その時はご自宅でした。

ご自宅で介護をされていたのでしょう。


「意外に早かったですね」


落ち着いた口調で丁重に迎えて下さったのは

70も半ばを過ぎた方で、きっと息子さんでしょう。


亡くなったのはお母様。御年102歳!!

介護されていたベッドの上で安らかなお顔でした。

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もう足は曲がったまま戻らず、腰もよれてしまっています。

でもこういう年齢の方はそういうものなので、

特段、驚くことはありません。

お参り用のテーブルを出して、線香やローソクを準備し、

保冷用のドライアイスを充てていきます。


すると息子さんが近寄ってきて、開口一番におっしゃるのは


「今日亡くなるとは思ってませんでした」


そしてこう続けます・・・


「葬儀をやる費用がないんです」


<<何歳まで生きられると思っているのですか?という話>>



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別に私たちは、豪華な葬式をやりましょうと言ってる訳ではありません。


親がそういうお年で、ご自分だってそれなりに高齢者でいて、

死ぬことを想像できなかったのであれば、

よっぽど忙しい方か、あるいは馬鹿です(キッパリ)


人生の大先輩にこう思うのは心苦しいのですが、つまり


「いい歳を重ねて、いままで何を考えて生きてきたのですか?」


ということです。

亡くなることは、これっぽちも想像できなかったのか、

と思うのです。


<<暮らしに埋もれ、想像する力がなくなっている>>



入院費や治療費もかかるでしょう。

ご本人も病気だったりして、何かと物入りだったのかもしれません。


でもお母様が寝たきりであれば、年金で入ってくるお金は

お母様ご自身では使いません(というか、使えません)


もしそれが無いならば、家族で使ってしまっているということです。

全部とは言いませんが、少しずつでも貯めることはしなかったのか?

百歳という年齢で、いつどうなるかわからないという場面が

想像出来なかったのか、ということを思ってしまいます。



家族とは言え、人のお金です。

死んだことを誰にも言わず、押入れなどに亡骸を隠し、

臭いで発覚する事件がたまにあるでしょう。

あれは親が死んだことを伏せ、その家族が年金を受け取り続けるためにやるのです。

ああいった事件が起こるたびに

胸が痛んでしまいます・・


<<人間の命を何だと思ってるのでしょう>>


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自分の親にこういうことをよく出来ると思いますが、

きっと親も親で、そういう風に育ててしまったのでしょう。

どちらかが一方的に悪いということはないというのが、

私の基本的な考えです。


あり得ない!とか信じられない!と思うことが起こるのが現実です。


折しも2018年は映画『万引き家族』

カンヌ映画祭で最優秀賞にあたるパルムドールを

受賞しましたね。

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喜ばしいと思うウラで

日本の縮図を見せられたような気がして

映画館で複雑な気持ちになりました。


<<親戚の方が費用を工面>>


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結局その方は、葬儀費用の大半を工面して下さる親戚がいらっしゃったので、

火葬儀という形で、ご身内だけで葬儀を行いました。

これからそういう葬儀も増えていくのだろうと予想します。


親が百歳ならば、その子供は70歳の後半から80歳くらいでしょうから、

それは介護やお世話も大変でしょう。


親が生きていてくれるのは、嬉しいことでしょうが、

あまりに長く生きてくれるのも・・・

このあたりは難しいところです。


暮らしに埋没すること無く、

想像力と笑顔を絶やさぬように生きたいものですね。

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誰も書かなかった葬儀のお話・・『遺影写真が大事』編 [葬儀]

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歌う葬儀屋のイタゾーです。


皆さんのお宅やご身内のなかに高齢の方がいらっしゃるのなら

“写真を撮っておいて下さい”

と私は言います。


葬儀で一番・・と言っては大袈裟ですが、私はかなり高い位置で

“遺影写真”

の存在を挙げています。


その根拠を実証に基づき挙げていきたいと思います。


<<参列者は写真しか見ていない>



もしあなたがどなたかの葬儀に参列したとします。

式場に出向いて、受付を済ませて、誰かと挨拶したりして・・

最初にどんなものが目に入りますか?



そう、『遺影写真』なのです。



祭壇の真ん中にドーンと飾られている、アレです。あとは、


「お花が綺麗だなー」


とか、


「自分が出した供花はどの辺りにあるのかな?」


とか、そんな感じでしょう。



一番最初に目に入るのは、間違いなく『遺影写真』なのです。



公営の斎場などは、幾つか葬儀式場が並んでいる場合があります。

間違えないように会場の入口には“看板”を出しています。

“◯◯家 故◯◯◯様 葬儀式場”

みたいなものですね。


動揺されてるのか、慌てて来られる参列者もいらっしゃいます


慌てて式場に入ってきて、受付して香典を出して、いざ焼香・・となって祭壇の写真を見て

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そこで気づきます。



「ここの式場じゃない!」



焼香しないで受付の前に再び来て

「式場を間違えたみたいです。さっきの香典返して下さい」

受付の係の人は、預かっている香典のなかから

その人の出した香典を探し当て、お返しします。


慌てて来たものだから、正面の看板など見ていないのです。きっと隣の式場と間違えたのですね。

半年に一度くらい、そういう方がいらっしゃいます(本当です)


<<葬儀の看板など目に入らない/見ていない>>



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葬儀のメイン看板って、決して小さいものではないですよ。

8尺とか10尺とかの高さで、入口横に立てているはずです。

でも、見ていない。目に入らない。



確実に見るのは『写真』なのです。写真を侮ってはいけません。

お客様も決して写真を軽んじている訳ではないでしょうが、きっとそこまで分からないのでしょう。



写真さえ決まれば、

葬儀の打ち合わせは半分以上は決まったものと、私は考えます。


どんな祭壇にするとか、お料理や返礼品などは、

葬儀の規模やご予算によって自ずと決まってきます。

しかし写真ばかりは、お客様の領分なのです。


私どもがどれだけ努力したところで、写真だけはどうしても我々からは出てきません。(当たり前ですが)


<<写真自体が少ない場合>>


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「あまり写真が無いんです」

亡くなったのが高齢の方だとよく耳にする言葉です。

それでも、探していただきたいのです。何かあります。


晩年に老人ホームに住まれたり、デイサービスを利用されたりすると、

施設では写真を撮ってくれているのでありがたいです。

それを預かって遺影写真をお作りします。

施設のスタッフさんには、本当に頭が下がります。

「携帯(スマホ)に写真は撮ってますので」


スマホやデジタルカメラをお持ちだと、そのなかに写真を撮ってあることもあるでしょう。

でもスマホのなかには、いろんな写真があるはずです。

1枚2枚じゃない、何百枚、何千枚とあるかもしれません。

そのなかから“これだ!”と思える写真を探し出すのは、結構大変な作業です。


葬儀の準備に、そう何日もかけることは出来ません。

数日間の間でいくつものことを決めていきます。


急な事故で亡くなった場合は、それは急ごしらえに写真を決めることもあるかもしれません。


でもかなりの高齢だったり、大変言いにくいのですが・・

終末期の病気だったりするのであれば、写真は決めておくと万が一の際に慌てずに済みます。


<<一番良い写真とは・・(選ぶヒント)>>



良い写真その(1)写真スタジオなどで撮った写真

一番良い写真は、写真スタジオなどで撮ったものです。

つまりプロに撮ってもらったものには間違いが有りません。

ピントから背景から光量から、すべてが完璧です。

少々お堅い表情かもしれませんが、それはそれで良いと思います。


良い写真のその(2)お花見での写真

あとはお花見で撮った写真ですね。

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日本人ほど花見を好む国民はないでしょう。

満開の桜を前にして、しかめっ面する人はいません。大抵笑います。

服も艶やかなものを着ていると思います。そこでパシャッと撮るのです。お花見の写真はテキメンです。


良い写真その(3)家族パーティーなどの写真

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家族などでパーティーしている写真も良いですね。

大勢の方と一緒にワイワイやっている姿も、見ているこちらも気持ちのよいものです。

お人柄が自然と出る写真だと思っています。


写真自体が小さくても引き延ばせますが、お顔の輪郭は大きくぼやけます

出来るだけご本人が大きく映っているものの方が無難です。


<<その時になって慌てないために>>



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プリントして持っておくのが一番です。

何百枚何千枚のなかから慌てて一枚選んで葬儀屋さんに渡し、あとになって

「こっちのほうが良かった」

となっても遅いのです。

(追加で作ることは可能ですが、オプションにはなるでしょうから)


私の父は9年前に亡くなりましたが、

亡くなる一年以上前から“これを遺影にする”と写真を決めていました。

兄たちにも見せていて了承を得ていました。なので写真に割く時間は一切無し。


ほかのことが沢山できたので有難かったのを覚えています。

それくらい写真のウェートは大きいのです。


いつか“その時”は必ず来ます。残念ですが来るのです。

どうせ“その時”が来るのなら、せめて納得のいくものにしたい・・その想いだけです。

写真は・・皆さんが思っている以上に見つからないものです。

撮っておいてプリントしておくことをオススメします。

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誰も書かなかった葬儀のお話 ・・『後飾りを下げる話』編 [葬儀]

誰も書かなかった葬儀のお話

『後飾りを下げる話』・・編

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葬儀が終わると、仏式の葬儀であれは、

「中陰飾り」

「後飾り」

(葬儀社によって呼び方は変わります)

と言って、自宅などに小さい簡易祭壇を組んで故人の写真やご遺骨を飾ります。

このまま四十九日まで使っていただき、ご納骨の準備をします。もし墓所がない場合はこれに限りません。

ご納骨が済むとご家族から

「祭壇を下げてください」

と連絡が入り、私たちは引き取りに行きます。

引き取るのは壇を作っていたテーブルの他に、香炉やリンなどお参りの道具です。

ご家族の全てが引き取りを希望することはなく、そのまま使っていただく場合もあります。



先日、担当した葬儀の喪主様から連絡が入り、後飾りを引き取りに行きました。

奥様は故人の旦那様ラブラブのご家庭で、下げた香炉には線香の燃えカスでいっぱいでした。

息子さんもいらっしゃるので、息子さんがお線香をあげたのかもしれませんが、そんなことはどうでも良いのです。

つまり

「亡き故人にも想いがあるお宅」

な訳です。

丁重に道具を引き取ります。

その一方で、線香が2〜3本しか挿さっていない香炉のお宅もあります。

葬儀が終了後、私たちが自宅で後飾りを組んで、

「ではお線香をどうぞ」

と家人に勧めますが、多分その時にお線香をあげたきりなのでしょう。

「一ヶ月半もあってたった2本かあ・・・」

と思うとちょっと寂しいです。

自宅の事情もあるでしょうから、必ず故人宅に人がいるとは限りません。仕事や育児などでお忙しいのもあるでしょう。


そうとは言え・・


下げた香炉を一目見て、我々はそれを一瞬で感じます。

一発でわかっちゃうのです。

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線香をあげればいいとは言いません。

でも想いがあるならば、それは必ず行動に移ります。


線香が無理なら、せめて空でも見上げてたまには思い出してもらいたい。

仏壇や神棚にお水を差し上げ、静かに合掌してください。



ささやかな葬儀屋の願いです。
(友引毎に更新)
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誰も書かなかった葬儀のお話・・『お花入れおじさん』のこと [葬儀]

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http://www.rurubu.com/news/detail.aspx?ArticleID=11732

<お花入れおじさん>という私の造語があります。
葬儀のお経が終わり、お棺のなかに思い出の品物やお花を入れて最後に出棺となるのですが、その<お花入れ>をやたらやりたがるおじさんを指します。

小さい子供がお花を入れたがるのはわかるのですが、お花入れおじさんにおいては、お盆の上に盛られたお花をごっそりと取っていかれます。
下手をすると半分、いやほぼすべてをシャベルカーの如く持っていかれることもあります。

確かに用意したお花を残すことはしません。すべて棺に入れてもらうので間違いではないのですが、ある程度はほかの方の分まで残してもらいたいのです。
供花が何十基と出ていればお花の量もあるので、多少多く持っていかれても構わないのですが、供花の数もそれほどなく、それでいて<お花入れおじさん>に登場されると、お花の量がちょっとツライ・・

お花が好きなのか故人への想いなのかはわかりませんが、とにかくゴッソリ持っていかれます。
お花入れおじさんがいるのがわかると、他のスタッフにはお盆を増やしてお別れ花を小分けにしてもらいます。
お花入れに費やす時間を増やすためです。

火葬までまだ時間がある場合、あまり早くに出棺しても火葬場で待たされてしまいます。
その時はこのお花入れをゆっくりしていただいて(=つまり時間をかけて)調整するのですが、お花入れおじさんがいらっしゃるとその計算が狂ってしまいます。間が持たなくなってしまうのです。
間を持たせる方法としてあと幾つかありますが、お花入れで時間を調整するやり方が一番スマートですし、一般的なのです。

逆に<お花入れおじさん>がいて下さると助かることもあります。
開式が遅れたりお経が長引いたりして、急いで出棺をしなければならない時は、<お花入れおじさん>がいらっしゃると、お花入れが早く済むのです。
そうは言ってもあまり急かしてもご家族が可哀相だし、出来る限りゆったりした気持ちでお見送りはしたいものです。

火葬場に行ってしまうとゆっくり対面してお別れすることがほぼ出来ません。なので、こういうお別れの場を作って故人のお顔を見ていただくのは、私は良い機会だと思っています。

先日の葬儀ではは<お花入れおじさん>ならぬ、<お花入れお姉さん>が登場しました。20代前半くらいと思われる女性に、お盆のお花をゴッソリ持って行かれました。
低年齢化が進んでいるようです(笑)

『平常心 これ道』(無門関)
<ふだん通りにやることこそ、最も大切な心がけだ>
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